たき火~詩・ひとりごと

そのゆらめきは妖しくも優しい

YOUR MOTHER SHOULD KNOW

鍵のかかった一室で
母の帰りを待つ姉弟
母を通して見えた世界の
扉は固く閉じられて
暗闇に一条の光もなく
すでに意識は朦朧と
出せるものも出し尽くし
泣く力も果て横たわる
母を恨むことさえ知らず
絶望に逃げ込む術さえ知らず
恐怖におののき
混乱に泣き明かした日々の終わり
新たな扉が開かれて
温かい光が姉弟を包み込み連れ去ってゆく
そこがどんな場所かはわからない
けれどもふたりはそこで無邪気に笑っているだろう
哀れな母のために
哀れな母の分まで