たき火~詩・ひとりごと

アウトプットのためのアウトプットです

ひとり

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いつかきみと歩いた道を
今日はひとりで歩いてる
 
あの時きみと見た景色
今はひとりで眺めてる
 
ひとりで感じた侘しい愉悦
ふたりで作った親しい郷愁
 
どちらも味わえる喜びに
時間の切れ目にきみを思い出そう
 
乾いた風が心地よく
何もなくて全てが満たされた世界
 
きみといた時
ぼくはもっとひとりだった

 

たき火

たき火が燃えている

そのゆらめきは妖しくもどこか優しい

人の内部にすっと入って知らぬ間に出ていく
巧みなスリの手口のようだ

たき火が燃えている

ぼくはたき火に飲み込まれまいと必死に抵抗する

ぼくの中にたき火がいるのか
たき火の中にぼくがいるのか
ぼくがたき火を見ているのか
たき火がぼくを見ているのか

さあ 果てのない問答をしようじゃないか

静かな炎の使者よ
暗闇に浮かび出たもう一人の自分よ